今回は、介護リハについて思っていることをマンガにしてみた。
実は、最近、整形の無床診療所もすごく大変なのだ。
リハの患者があまり来なくなった。
これはどういうことかと言うと、みんな介護リハに行ってしまったのである。
もう長期にダラダラとリハビリを整形でやるのは止せ、というのである。介護に移行せよ、というのが、どうやら御上の政策である。
このようなことは5年前に出されたのだが、ここまで被害が深刻になるとは思わなかったな。
介護保険の正体は患者の囲い込みである。
通所リハなどは、比較的しゃんとしたご老人のものであるが、彼らも家族にヤンヤヤンヤと言われて、仕方なく行っているだけだ。
迎える、通所リハビリ。結局は患者の囲い込み。
囲い込めれば、目的は終わる。
来た患者は高齢も手伝って、自分がリハビリされていることすら分からない人も多い。
何やら機械の上に座って終わり。
これがパワーリハビリテーションと言われているものだが、そのようなトレーニングマシーンがあるのだ。ドイツ製とか言われている。今は日本のメーカーも作っているかもしれないが。
それで、ワッショイワッショイやる、お年寄りは極稀ではないかな。
大方はそこに座ってリハビリ終了である。
囲い込みが第一目的であるから、リハの質では競争原理は働かない。それは何事にも例外はあり、少数の施設では、がっちりとやっている所もあるが、そうでないところも多いのではないか、という話である。
現に、外来で、別な施設で通所リハをやっている人に聞いても、リハビリをやっているかどうか、分からない人が殆どである。
また、100% 自分のリハビリをしている病名が分かっていない。
こちらで、ケアマネージャー、リハビリを担当している人などに散々訪ねたこともあるが、結局は分からなかった。
介護のシステムは非常に複雑だ。でも、ある人が実に簡単に言っていた。
介護のリハにそもそも病名など要らないのだ、と。あの世界では、リハをしたかどうか、どのくらいの時間したか、何単位行なったか、それだけが重要なのだ、と。 なるほど。すべて理解できたような気がした。
一方の、整形のリハと言うものはもの凄く競争原理が働いている。
当然そうだろう。患者さんはあちらこちらの整形でリハビリをするものだ。あちらの整形で良いものがある、と聴けば、行ってみよう、となりすぐに行ってしまう。「囲い込み」などできるはずもないし、そのような発想すら湧かない。
一方の介護リハは、初めから「囲い込み」である。
連れて来たらそれで良いのである。
PTは確かにいろいろな事を知ってる。だが、オーナーは、何も高度なことをせよと、彼らに要求したりはしない。
患者(利用者)を「囲い込み」、PTの前に連れて来た(釣れて来た)時点で、勝負はついている。
釣った魚に餌はやらぬ。その発想である。
まあ、最後にはっきり言うが、通所リハでやって行ける人は、病院かクリニックでリハビリを受けた方が良いと思うぞ。