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まったく大変な診療報酬改訂をやってくれたものです。
入院中の患者が、今までかかっていた他の病院に時々行って、診察を受けたり薬をもらったりすることはよくあることでした。例えば、内科に入院している患者が、いつも通っている眼科に行って薬をもらったりすることはよくあることです。
ところがこれが、今年の４月から事実上できなくなりました。いや、できるのですが、病院や医院にとって大きな損害の出るものとなりました。
これをされると、入院元ではその日の入院管理料が３０％減。また、かかった他の医療機関では診察はできるのですが、薬、リハビリはいっさいできなくなりました。故に、薬代は全部医療機関持ちとなります。これでは事実上、薬を出せません。
これで、今、日本全国の病院は大混乱です。
さて、なぜこのような奇妙な診療報酬改訂がまかり通ってしまったのか。
一言で言えば、中医協の委員が、ボサッとしていたからです。
もっと言えば、今回、民主党は中医協のメンバーから医師会の人間を全部はずしてしまいました。
医師会に関していろいろ言う人もいるし、医師の中でも否定的な見解を持っている人は多いものです。しかし、自分も医師会の末端会員ですが、医師会の幹部の人ともなると、実によくいろいろな事を知っている。そのような人の中でも特にすごく知識もあり、常に政府議員、官僚と意見を交わしている人が中医協のメンバーになっていた。しかし、民主党は全員はずしてしまった。
中医協で診療報酬改定の会議が行われる訳ですが、この手のものは官僚用語が用いられ延々と続くものです。普通の人では、ふわーっとなる。しかし、それでは務まらないのです。
今回のこの、「入院患者が他の病院にかかったり薬をもらう事」に関する条文を少し書き換えた訳です。これに中医協のメンバーがだれも気がつかなかった。
もっと間の抜けた事に、さすがに、政府の官僚側も「本当にこれでいいのですか？」と３回聞いたというのです。しかし、だれからも異論が出なかった。
それで、この改訂がまかり通ってしまった訳です。本当に、怖い事ですね。
３度言われても分からない人は・・・
従来、中医協には医師会のトップメンバーが行っていた。しかし、民主党は中医協から医師会のメンバーを外し、代わりの委員を入れましたが、その人たちがやる気がないのか、アホなのか、そのどちらかであると言われても仕方のない人がなった、ということが証明されたのではないでしょうか。
政府側もあまりのことに３度確認したというけれど、１度も確認されなくても、明らかな愚策なのですから、クレームをつけなければダメです。
それによって現場に多大な被害を及ぼしたのは事実。結果的に、入院中の患者がよその病院で薬をもらう事に関して、保険が利かない、ということですね。患者が実費で払うのか、医療機関側がおごるのか、それだけということですね。
政府側はこれで医療費の節約になるのですから、この制度を作った政府の人はにんまりでしょうけど、働く人を不当に扱う、あるいはだます、という点でまったくの愚策です。
本当に、中医協の人はしっかりしなければダメです。できないのなら、ぼろくそに言われる前にお辞めになった方が良い。
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